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Gemini CLI マニュアル - 1. インストールと設定

Gemini CLI マニュアル - 1. インストールと設定
2025-06-26
Gemini CLI マニュアル

Gemini CLI のインストール、認証、基本的な設定方法について説明します。

1. クイックスタート

前提条件

インストールと実行

ターミナルで以下のコマンドを実行します。

npx https://github.com/google-gemini/gemini-cli

または、グローバルにインストールすることもできます。

npm install -g @google/gemini-cli gemini

初期設定

  1. 初回起動時に、カラーテーマを選択します。
  2. 次に認証を行います。プロンプトが表示されたら、個人の Google アカウントでサインインしてください。これにより、Gemini を 1 分あたり最大 60 リクエスト、1 日あたり最大 1,000 リクエストまで利用できます。

これで Gemini CLI を使用する準備が整いました。


2. 認証方法

Gemini CLI では、Google の AI サービスと通信するために認証が必要です。初回起動時に、以下のいずれかの方法で認証を設定してください。

a. Google アカウントでのログイン (Gemini Code Assist)

  • 個人の Google アカウントでログインする方法です。
  • 初回起動時、認証用のウェブページにリダイレクトされます。一度認証すると、認証情報がローカルにキャッシュされ、次回以降のログインは不要になります。
  • 注意: Google Workspace アカウントや、過去に Code Assist ライセンスを取得したことがあるアカウントの場合、GOOGLE_CLOUD_PROJECT環境変数の設定が必要になることがあります。詳細はトラブルシューティングを参照してください。

b. Gemini API キー

  • Google AI Studioで API キーを生成します。
  • GEMINI_API_KEYという環境変数を設定します。

一時的な設定:

export GEMINI_API_KEY="YOUR_GEMINI_API_KEY"

永続的な設定 (例: .bashrc):

echo 'export GEMINI_API_KEY="YOUR_GEMINI_API_KEY"' >> ~/.bashrc source ~/.bashrc

c. Vertex AI

  • Google Cloud の Vertex AI サービスを利用する方法です。
  • gcloud auth application-default loginで認証し、以下の環境変数を設定します。
    • GOOGLE_CLOUD_PROJECT
    • GOOGLE_CLOUD_LOCATION
    • GOOGLE_GENAI_USE_VERTEXAI=true

3. 設定

Gemini CLI の動作は、設定ファイル、環境変数、コマンドライン引数でカスタマイズできます。

設定の優先順位

設定は以下の順序で適用されます(数字が小さいほど優先度が低い)。

  1. デフォルト値: アプリケーションにハードコードされた値。
  2. ユーザー設定ファイル: ~/.gemini/settings.json (全プロジェクトに適用)。
  3. プロジェクト設定ファイル: プロジェクトのルート/.gemini/settings.json (そのプロジェクトのみに適用)。
  4. 環境変数: .envファイルなどから読み込まれる変数。
  5. コマンドライン引数: CLI 起動時に渡される引数。

settings.json ファイル

  • ユーザー設定ファイル: ~/.gemini/settings.json
  • プロジェクト設定ファイル: プロジェクトのルート/.gemini/settings.json

プロジェクト設定はユーザー設定を上書きします。

主な設定項目 (settings.json 内)

{ // サンドボックス設定 (詳細は「4_高度な機能.md」を参照) "sandbox": "docker", // "true", "docker", "podman", "sandbox-exec" など // チェックポイント機能 (詳細は「4_高度な機能.md」を参照) "checkpointing": { "enabled": true }, // テレメトリ設定 (詳細は「4_高度な機能.md」を参照) "telemetry": { "enabled": true, "target": "gcp", // "local" または "gcp" "logPrompts": true }, // 使用状況の統計情報 "usageStatistics": { "enabled": true }, // ファイルフィルタリング "fileFiltering": { "respectGitIgnore": true, // .gitignoreを尊重するかどうか "defaultExcludes": true // デフォルトの除外設定を使用するかどうか } }

GEMINI.md ファイルによるコンテキスト設定

  • プロジェクトのルートやサブディレクトリにGEMINI.mdというファイルを置くことで、AI への指示(コンテキスト)を階層的に設定できます。
  • このファイルに書かれた内容は、そのディレクトリ以下で CLI を実行する際に、AI への事前情報として読み込まれます。

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AI AgentGemini CLI